北海道の三升漬けは、青唐辛子の辛さと麹の甘み、醤油のうま味が一体になる発酵系のご飯のお供です。
材料は少なく、手順も「刻む→混ぜる→待つ」が基本なので、自家製がはじめてでも挑戦しやすい漬けだれです。
一方で、辛さの出方や熟成の進み方は、青唐辛子の種類や刻み方、温度管理で大きく変わります。
この記事では、定番の比率と衛生面のコツ、食べ頃の目安までを、北海道の家庭で失敗しにくい形にまとめます。
北海道の三升漬けの作り方
三升漬けは「青唐辛子・米麹・醤油」を同量で合わせるのが基本で、少量でも同じ考え方で作れます。
仕込み当日は辛味が立ちやすいので、手袋や換気などの安全対策も含めて段取りを整えると安心です。
三升漬けの基本は同量で仕込む
三升漬けの名称は、3つの材料をそれぞれ一升ずつ使う由来から来ています。
同量であれば一升ずつに限らずよく、家庭では「1:1:1」を目安に小分けで仕込めます。
由来の考え方は、概要がまとまったWikipedia(三升漬)や、製造元の説明山源・山下食品でも確認できます。
少量で作る分量早見表
最初は少量で作ると、辛さの好みや熟成の進み方を掴みやすいです。
青唐辛子の水分や麹の形状で体積が変わるので、同量の考え方は「重量で揃える」か「計量カップで揃える」のどちらかに統一します。
| 仕込み量の目安 | 作りやすい小瓶1本分 |
|---|---|
| 青唐辛子 | 80~100g目安(ヘタ除去後) |
| 米麹 | 80~100g目安(生麹または乾燥麹) |
| 醤油 | 80~100ml目安(麹の量に合わせる) |
| 比率 | 同量(1:1:1の考え方) |
青唐辛子はヘタを取ると重量が少し減るので、他の材料も合わせて微調整します。
用意する道具
基本は包丁とまな板、混ぜるボウル、保存容器があれば作れます。
辛味成分が手や目に付くと痛いので、使い捨て手袋とキッチンばさみがあると安全です。
保存容器はガラス瓶が扱いやすく、ニオイ移りが少ないです。
青唐辛子の下ごしらえ
青唐辛子はヘタを取り、洗ったら水気をしっかり拭き取ります。
水分が残ると味が薄まりやすいので、キッチンペーパーで丁寧に拭くのがコツです。
輪切りでもみじん切りでも作れますが、細かいほど辛さが早く出ます。
混ぜ方の基本手順
ボウルに刻んだ青唐辛子、米麹、醤油を入れて均一になるまで混ぜます。
麹が固まっている場合は、ほぐしながら混ぜるとムラが出にくいです。
混ぜたら清潔な瓶に移し、空気が大きく入らないように軽く押さえます。
仕込み直後から食べ頃までの流れ
作った直後は尖った辛さが立ちやすく、数日から2週間ほどで味がなじみます。
常温で混ぜながら置く方法と、最初から冷蔵でゆっくり熟成させる方法があります。
- 仕込み当日:香りは立つが味は分離しやすい
- 3~7日:辛さが出て麹が少しなじむ
- 10~14日:塩角が取れ、うま味がまとまりやすい
- 以降:冷蔵で味が落ち着きやすい
混ぜる頻度や置き場所の考え方は、体験ベースの記録としてnoteの作り方メモのような例も参考になります。
失敗しやすいポイント
いちばん多い失敗は、青唐辛子の水気が残って味が薄くなることです。
次に多いのは、辛さが強すぎて食べづらくなることで、刻みを粗くするか量を少し減らすと調整しやすいです。
異臭やカビが出た場合は無理に食べず、衛生管理を見直して作り直します。
三升漬けの味を決める材料選び
同じ1:1:1でも、青唐辛子の種類と麹の状態で辛さと甘みの出方が変わります。
北海道らしい仕上がりを狙うなら、素材の特徴を知ってから選ぶと近道です。
青唐辛子は香りと辛さで選ぶ
北海道では青唐辛子を青南蛮と呼ぶことがあり、三升漬けの主役になります。
辛さが強い品種ほど少量でも効くので、最初は控えめに仕込むと調整しやすいです。
- 辛さ重視:青唐辛子を細かく刻む
- 香り重視:輪切りや粗みじんで仕込む
- 辛さ控えめ:ししとう等で代用する方法もある
ししとうで代用する例として、レシピの方向性はCookpad(シシトウの三升漬)のようなアプローチがあります。
米麹は生麹か乾燥麹かで変わる
生麹は香りが立ちやすく、仕上がりがふくよかになりやすいです。
乾燥麹は扱いやすく保存性が高い一方、戻し方でなじみ方が変わります。
| 種類 | 生麹/乾燥麹 |
|---|---|
| 扱いやすさ | 乾燥麹が安定 |
| 香り | 生麹は立ちやすい |
| コツ | 乾燥麹は戻しても戻さなくても作例あり |
乾燥麹の扱いについては、手順が具体的な作例としてCookpad(三升漬け/東北地方の郷土料理)も参考になります。
醤油は「濃さ」と「香り」を重視する
醤油は塩分と香りのベースなので、普段の食卓で好みのものを使うと失敗しにくいです。
減塩醤油は保存性や味の締まりが変わるため、最初は通常の醤油で作るのが無難です。
色が濃い醤油ほど仕上がりの見た目が濃くなり、料理への汎用性が上がります。
唐辛子が手に入らない時の代用案
青唐辛子が入手できない時は、手に入る辛味素材で方向性を寄せる考え方もあります。
ただし代用は風味が変わるので、北海道の三升漬けらしさを求めるなら青唐辛子が近道です。
- 乾燥唐辛子:辛さが立ちやすいので量は控えめ
- ししとう:辛さ控えめで食べやすい
- 甘長唐辛子:香り寄りでマイルド
仕込みのコツと衛生管理
三升漬けは発酵食品なので、清潔に仕込むほど雑味が減り、狙った味に寄せやすいです。
特に容器の消毒と、仕込み中の手元の安全対策が重要です。
容器は煮沸かアルコールで整える
瓶やフタに汚れが残ると、表面にカビが出やすくなります。
熱に強い容器なら煮沸し、難しければ食品用アルコールで拭き上げます。
| 方法 | 煮沸/熱湯/食品用アルコール |
|---|---|
| 目安 | 煮沸は数分、熱湯は全体に回す |
| 注意 | 完全に乾かしてから詰める |
| 向き | ガラス瓶は管理しやすい |
水滴が残ると味が薄まりやすいので、乾燥は丁寧に行います。
手袋と換気で辛味事故を防ぐ
青唐辛子の辛味成分は皮膚や粘膜に残りやすく、目をこすると強く痛みます。
作業中は手袋をつけ、できれば換気しながら行うと安心です。
- 手袋:使い捨てで十分
- 換気:窓を開けるか換気扇を回す
- 器具:まな板と包丁は作業後すぐ洗う
辛味が手についたまま入浴や目こすりをすると危険なので、作業後は念入りに洗います。
刻み方で辛さの出方を調整する
輪切りは辛さがゆっくり出て、香りが残りやすいです。
みじん切りは辛さが早く出て、短期間でパンチのある仕上がりになります。
はじめてなら「輪切り寄りの粗みじん」から試すと、食べやすい落とし所を探れます。
混ぜる頻度は最初が大事
仕込み直後は麹と醤油がなじむまで分離しやすいので、数日はよく混ぜると味が安定します。
常温で置く場合は、発酵が進みやすいぶん状態確認の頻度を上げます。
常温に置いてから冷蔵へ切り替える流れの一例は、家庭の作り方メモとしてnoteの記事でも触れられています。
保存期間と食べ頃の見極め
三升漬けは「いつから食べられるか」と「どれくらい持つか」を押さえると、作り置きがぐっと楽になります。
温度と清潔さで結果が変わるので、目安は幅を持って判断します。
常温で進めて冷蔵で落ち着かせる考え方
常温に置くと発酵が進みやすく、短期間で味がまとまりやすいです。
ただし温度が高い環境では風味が変わりやすいので、状態を見て冷蔵に切り替えます。
常温管理の注意点に触れた例として、体験記事の北海道流かんたん三升漬けの作り方も参考になります。
冷蔵保存の日持ち目安
冷蔵保存なら、家庭ではまず1か月程度を目安に使い切ると安心です。
塩分や衛生状態で幅があるので、見た目と匂いで都度チェックします。
| 保存方法 | 冷蔵 |
|---|---|
| 目安 | 約1か月をめどに消費 |
| ポイント | 清潔なスプーンで取り分ける |
| 注意 | 表面の異変は早めに確認 |
冷蔵で約1か月という目安の言及例として、発信記事のLemon8の投稿のような情報もあります。
冷凍すると味はどうなるか
長期で置きたい場合は冷凍も選択肢で、少量ずつ小分けにすると使いやすいです。
冷凍すると発酵の進みが止まりやすく、辛さや香りの変化も緩やかになります。
解凍後は水分が分離することがあるので、よく混ぜてから使います。
食べない方がいいサイン
表面に明確なカビが出た場合は、無理に取り除いて食べない方が安全です。
酸っぱい腐敗臭や、明らかに変な臭いがする場合も避けます。
- 白や緑のふわふわした斑点が増える
- 鼻につく腐敗臭がある
- 糸を引くような不自然な粘りが強い
心配なときは、衛生管理を強めて少量から作り直すのが確実です。
三升漬けの食べ方とアレンジ
三升漬けは「そのままのせる」だけで成立し、少量でも料理の輪郭が立ちます。
辛さが強い場合も、混ぜ方と合わせ方で食べやすくできます。
まずは王道の食べ方から試す
炊きたてご飯に少量のせるだけで、麹の甘みと醤油のコクが広がります。
冷奴や納豆にも相性がよく、普段の一品がすぐ変わります。
- ご飯:少量をのせて香りを楽しむ
- 冷奴:薬味の代わりに使う
- 納豆:タレ代わりに少量を混ぜる
- お茶漬け:最後にひとさじで締まる
ご飯のお供としての位置づけは、郷土料理の説明にもある山源・山下食品の紹介とも相性がよい考え方です。
調味料として使うと料理が早い
三升漬けは「辛味・塩味・うま味」を同時に足せるので、味付けの時短になります。
加熱すると香りが飛びやすいので、仕上げに加えると風味が残りやすいです。
| 使い方 | 仕上げの薬味/和えだれ/漬けだれ |
|---|---|
| 相性 | 焼き魚/炒め物/鍋のつけだれ |
| 量の目安 | まずは小さじ1から |
| 注意 | 入れすぎると辛味が支配しやすい |
ひとさじで決まるので、少しずつ足して好みに寄せます。
辛さが強すぎる時の調整
辛さが強い場合は、食べる直前に麹や醤油を少し足して伸ばすと丸くなりやすいです。
マヨネーズやすりごまと合わせると、辛味が緩みコクが出ます。
同じ仕込みでも時間経過で辛味の角が取れることがあるので、冷蔵で様子を見るのも手です。
北海道らしいアレンジの方向性
焼き鮭やホッケのほぐし身に少量混ぜると、発酵のうま味が魚に寄り添います。
じゃがいものバター和えに添えると、甘みと辛味のコントラストが出ます。
いくらやたらこと合わせる場合は塩分が強くなりやすいので、ごく少量から試します。
北海道の三升漬けは比率と熟成で化ける
三升漬けは、青唐辛子・米麹・醤油を同量で仕込むのが基本です。
少量で試すなら、同量の考え方を重量か体積のどちらかに揃えるとブレません。
水気を切って清潔に仕込むだけで、味の雑味が減り、食べ頃までの変化も読みやすくなります。
食べ始めは早くても1週間ほどからで、2週間前後でまとまりやすいです。
冷蔵で扱いながら、ご飯や冷奴、料理の仕上げに少量ずつ使うと、北海道らしいうま辛の万能だれになります。

