エアコンの室外機が凍るときの原因と対処法|放置は危険?冬も快適に使うプロのコツ

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冬になると、エアコンを使っているにも関わらず、なぜか部屋が暖まらない、室外機から異音がする、電気代が急に高くなったといったトラブルに悩まされた経験はありませんか。

実は、これらの症状の原因のひとつが「エアコンの室外機が凍る」という現象です。

本記事では、室外機が凍ることで起きる様々なトラブルや困りごと、その主な原因、そして正しい対処法や日常の予防策まで、分かりやすく解説します。

エアコンの効きや安全性を守るためにも、ぜひ最後まで読んで参考にしてください。

エアコンの室外機が凍る現象で起こるトラブルと困りごと

札幌時計台のアップと青空背景

エアコンの室外機が凍る現象は、冬場の使用時によく発生します。

室外機部分に霜や氷が付着すると、エアコンの働きにさまざまな悪影響を及ぼします。

放置してしまうと快適な室内環境が保てなくなるだけでなく、エアコン自体にもダメージにつながる恐れがあります。

暖房が効かなくなる症状

室外機が凍ると、暖房の効きが悪くなる原因となります。

冷媒がうまく循環できなくなるため、部屋がなかなか暖まらない、設定温度に達せないといった症状が現れます。

さらに凍結が進行すると、まったく暖房が効かなくなるケースもあります。

異音や振動などの発生

凍結した室外機は、通常時よりも異音や振動が発生しやすくなります。

氷がファンや部品に接触することで、「カラカラ」「ガリガリ」といった音がすることがあります。

そのまま放置すると、部品の摩耗や劣化にもつながります。

  • ファンへの氷の付着による擦れる音
  • 氷の重みで室外機本体が振動する
  • 内部部品の損傷を引き起こす恐れ

電気代の増加につながる理由

室外機が凍ると、エアコンが設定温度にしようと通常以上にエネルギーを消費します。

霜取り運転が頻繁に作動したり、長時間運転することで電気代が大幅に上がってしまうことがあります。

特に気密性の高い住宅では、無理な運転が続き余計な負担がかかります。

状態 電気消費量
正常時 低め
凍結時 通常の1.5倍以上
頻繁な霜取り運転 さらにアップ

室外機が故障するリスク

室外機が繰り返し凍る状態で運転を続けると、内部の機械部品や配管が損傷するリスクが高まります。

氷の重みや膨張で部品が破損したり、最悪の場合、室外機自体が動かなくなることもあります。

修理費用が高額になったり、買い替えが必要になることもあるため注意が必要です。

霜取り運転が頻繁に起こる影響

室外機の凍結が進行すると、エアコンは自動で霜取り運転を繰り返し行います。

この霜取り運転中は一時的に暖房運転が停止するため、室内が寒く感じることがあります。

長時間温まらない、何度も停止と再開を繰り返す、エアコンからぬるい風が出るなどの悩みにつながりやすいです。

風の出方や部屋の温度変化

凍結した室外機によって、エアコンから出る風の強さや温度にムラが発生します。

たとえば、吹き出し口から冷たい風しか出なくなったり、温風と冷風が交互に出るといった現象が現れます。

部屋全体が均一に暖まらないため、快適さが大きく損なわれてしまいます。

エアコンの室外機が凍る主な原因

北海道庁旧本庁舎の修復工事と庭園の風景

エアコンの室外機が凍ってしまうと、暖房効率が著しく低下したり、故障の原因になることがあります。

特に冬場や寒冷地で起きやすいトラブルですが、主な原因はいくつかに分けられます。

それぞれの原因を知っておくと、エアコンのトラブル予防や適切な対策にも役立ちます。

外気温の極端な低下

室外機が凍る一番よくある原因は、外気温が極端に低下することです。

気温が0度以下に長時間保たれると、空気中の水分が室外機に付着して凍結しやすくなります。

特に夜間や早朝は気温が急激に下がりやすいため注意が必要です。

気温の低下により霜取り運転が自動で作動しますが、それでも凍結が頻繁に起こる場合は設置環境の見直しが大切です。

気温 凍結リスク
0℃以上 低い
0℃未満〜-5℃ 中〜高
-5℃以下 非常に高い

雪や霜による空気の流れの妨げ

室外機周辺に雪が積もったり、霜が多く付着すると、空気の循環が妨げられてしまいます。

空気の流れが悪くなると冷却効率が落ち、結果として室外機内部に氷が発生しやすくなります。

この現象は特に降雪地帯や積雪が多い地域でよく見られます。

  • 室外機周辺の雪かきをこまめにする
  • 室外機カバーや屋根を設置して雪や霜を防ぐ
  • 排気口・吸気口を塞がないようにする

こうした対策で空気の流れを確保することが重要です。

フィルター詰まりやメンテナンス不足

室内機や室外機のフィルターが詰まっていると、空気がうまく流れなくなります。

これにより熱交換が正常に行われなくなり、室外機表面や内部の配管に霜や氷がつきやすくなります。

また、長期間メンテナンスをしていない場合も凍結のリスクは高まります。

定期的なフィルター清掃や、プロによる点検を受けることがトラブル防止につながります。

冷媒ガスの不足・異常

エアコンの冷媒ガスが不足したり異常があると、正常に熱交換ができなくなります。

この結果、運転中に配管が極端に冷えて室外機に霜や氷が付きやすくなります。

冷媒ガスの漏れは素人では判断が難しく、放置するとエアコン自体の故障につながる恐れもあるため、早めに専門業者に相談しましょう。

寒冷地仕様でないエアコンの使用

一般的なエアコンは寒冷地での使用を想定していない場合があります。

寒冷地仕様でないタイプを極寒の地域で使うと、凍結や霜取り運転の頻度が増えてトラブルが起きやすくなります。

寒冷地にお住まいの場合は、寒冷地専用のエアコン導入を検討することが大切です。

購入時には「寒冷地仕様」「低温対応」などの表示を必ず確認しましょう。

エアコンの室外機が凍った場合の正しい対処方法

創成川と周辺の緑豊かな都市風景

エアコンの室外機が凍ると、暖房効率が著しく低下したり機器の故障につながる場合があります。

そうしたトラブルを防ぐためには、適切な対処法を知っておくことがとても大切です。

室外機が凍結しても慌てず、安全かつ効果的な方法で解決することがポイントです。

ぬるま湯を使った安全な解氷

室外機が凍ってしまった場合、急いで直したいときは熱湯ではなくぬるま湯を使いましょう。

熱湯を使うと金属が急激に温度変化してひび割れたり、部品が痛む原因になるためおすすめできません。

30〜40度程度のぬるま湯を氷の部分に静かにかけてゆっくり解かします。

やり方 注意点
バケツなどでぬるま湯を用意 熱湯を使わない
数回に分けてかける 勢いよくかけない
タオルで水気を軽くふきとる コンセントや電気部品に水がかからないよう注意

室外機の周りがぬかるまないよう、作業後は水はけの確認もしましょう。

霜取り運転を活用する方法

多くのエアコンには自動で室外機の霜を取り除く”霜取り運転”機能が備わっています。

リモコンで暖房運転をしている際、突然送風が止まることがあれば、それは霜取り運転中のサインです。

無理に操作せず、10〜20分ほど待つのがポイントです。

  • エアコンの説明書を確認して霜取り運転について理解しましょう
  • *室外機にカバーや物をかぶせないようにしてください
  • 霜取り運転中は外部で大きな音がすることもありますが、故障ではありません
  • 定期的に霜取りが行われるよう、自動運転を活用しましょう

霜取り運転の時間が終われば、そのまま通常の暖房運転に自動で戻ります。

室外機周辺の雪かき・除雪

寒冷地や大雪が降ったあとなどは、室外機の周りに雪が積もってしまいがちです。

室外機の吸排気口がふさがれると、しっかりと熱交換ができず凍結が起こりやすくなります。

雪が積もっている場合はスコップなどで定期的に除雪しましょう。

室外機の上部や背面にも雪はたまりやすいので、まんべんなく確認することが大切です。

また、室外機の吹き出し口には直接雪が入り込まないよう注意しましょう。

積もった雪が凍りつくと重みで室外機にも負担がかかります。

無理に氷を割らない重要性

急いでエアコンの室外機の氷を割りたくなってしまうかもしれませんが、これは危険です。

金属部分をハンマーや工具で叩いたり、無理やり力をかけてしまうと機器の破損につながります。

ファンや部品が曲がったりヒビが入ると修理が高額になることも。

どうしても解氷が難しい場合は、前述のぬるま湯など安全な方法を活用してください。

焦らず丁寧に対処するのが機器を長持ちさせるコツです。

自己解決が難しい時のプロへの相談

上記の方法を試しても室外機の凍結が改善しない、あるいは自分では対処が難しいと感じた場合は、専門業者への相談がおすすめです。

プロは適切な道具や機材で安全にかつ確実に作業してくれます。

また、室外機や配管の損傷の有無、エアコン全体の点検なども依頼できるため安心です。

不安なときや自信がないときは、無理せずプロに任せることを検討してください。

エアコンの室外機が凍結するのを防ぐ日常の対策

札幌時計台と周囲のビルの夕景

エアコンの室外機が凍ると、暖房効率が低下したり故障の原因になったりします。

寒い季節でも快適にエアコンを使うためには、日常的な対策が大切です。

ここでは、簡単にできる室外機の凍結予防の方法を紹介します。

防雪フードやカバーの設置

防雪フードやカバーは、室外機に直接雪が当たるのを防ぐ役割があります。

これらを設置することで、雪や氷が付着しにくくなり、凍結のリスクを減らせます。

室外機専用のカバーや市販の防雪フードが使いやすく、取り付けも比較的簡単です。

防雪対策グッズには様々なタイプがあるので、以下のような特徴を参考に選びましょう。

商品タイプ 主な特徴 メリット
専用フード 室外機の上部に被せて雪よけできる 取り付けが簡単で見た目もすっきり
全面カバー 室外機全体を囲う形 防風・防雪効果が高い
簡易ビニールカバー 取り外し・取り付けが楽 コストが抑えられる

室外機の設置場所を工夫する

室外機の設置場所によって、凍結のリスクが大きく変わります。

以下のように設置環境を見直すことで、室外機の凍結を防ぎやすくなります。

  • 風通しが良い場所に設置する
  • 屋根の下や軒下に設置して降雪を避ける
  • 地面から高さのある架台を使う
  • 日当たりの良い南側に設置する

工事の際や、既存の設置場所を見直す時に参考にしてください。

こまめなフィルター掃除・積雪チェック

エアコン本体のフィルターが詰まっていると、室外機の負担が大きくなり凍結しやすくなります。

定期的にフィルターを掃除することで、エアコンが正常に稼働しやすくなります。

また、積雪が多い地域では、こまめに室外機周辺の雪を取り除くことも大切です。

雪や氷が溜まりやすい場合は、凍りつきを避けるために数日に一度チェックしましょう。

寒冷地仕様エアコンへの買い替え

寒い地域では、従来型のエアコンよりも寒冷地仕様のエアコンがおすすめです。

寒冷地仕様のエアコンは、室外機が凍結しにくい構造になっており、低温下でも高い暖房性能を維持できます。

定期的な買い替えを検討して、よりトラブルの起きにくい環境を作り出しましょう。

長期的に安心してエアコンを使い続けるための有力な対策です。

冬にエアコンを快適かつ安全に使うために気を付けたいこと

小樽運河沿いのレトロな建物と交差点

冬の季節はエアコンの稼働時間が増えるため、室外機が凍るトラブルも発生しやすくなります。

室外機の凍結は効率低下だけでなく、故障にもつながる可能性があるため、気温が下がる時期は特に注意が必要です。

本記事でご紹介したような室外機のメンテナンス法や凍結予防のポイントを日頃から意識することで、エアコンを安心して使うことができます。

早めの点検や、異常を感じたときの迅速な対応が冬場の故障リスクを減らしてくれるでしょう。

エアコンを快適に、そして安全に使い続けるためにも、正しい知識と気配りを忘れずに日々の生活に役立ててください。

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