賃貸探しや住み替えの際、「角部屋は寒い」と感じたことがある方も多いのではないでしょうか。
せっかく快適な住まいを選びたいのに、角部屋の寒さが気になって悩んでいる方も少なくありません。
本記事では、角部屋がなぜ寒いと感じやすいのか、その理由や特徴をわかりやすく解説します。
さらに、角部屋の寒さ対策や物件選びのポイント、寒さを感じにくい暮らし方までご紹介。
角部屋の寒い悩みを解消し、より快適な住まいを実現したい方は、ぜひ最後までご覧ください。
角部屋が寒い理由とその特徴

角部屋は静かで開放感がある一方で、冬になると特に寒さを感じやすい部屋としても知られています。
この寒さの原因や特徴について知っておくことで、今後の対策や部屋選びにも役立ちます。
外気に面した壁が多いことによる熱損失
角部屋は建物の端に位置し、2面以上が外気に直接触れています。
そのため、壁全体から室内の熱が逃げやすくなります。
角部屋の壁は中央部分の部屋と比べて外気の影響を強く受けるため、冷暖房の効率も悪くなりがちです。
- 2面以上が外に面している
- 外気の温度変化が直に伝わりやすい
- 熱が逃げる面積が大きい
窓の数や大きさによる冷気の侵入
角部屋は採光や換気に優れているため、通常、窓の数や大きさが多い傾向があります。
しかし、窓は壁よりも断熱性能が低く、どうしても冷気が侵入しやすくなります。
特に窓が古い場合やサッシの気密性が良くない場合、外の冷気が部屋の中まで入り込みやすくなります。
断熱性能の影響
建物全体や角部屋特有の断熱性能が寒さを大きく左右します。
新しい建物では断熱材やペアガラスなどを使って性能を向上させていますが、古い建物ではその基準が甘いことが多いです。
建物の種類 | 断熱材の有無 | 窓の種類 |
---|---|---|
新築 | 断熱材あり | ペアガラス |
築20年以上 | 断熱材なしまたは少ない | 単板ガラス |
このように、断熱性能の違いによって角部屋の寒さは大きく変わります。
低層階や北向きの角部屋の寒さの傾向
角部屋でも、低層階や北向きの部屋は特に寒さを感じやすい傾向があります。
低層階は地表の冷気が溜まりやすく、北向きの場合は太陽光がほとんど入らないため、暖まりにくいです。
日照時間が少なく、外気にさらされる面が多いことが理由です。
築年数や建物構造が寒さに与える影響
築年数が古い建物は、壁や窓の断熱性能が現代の基準よりも劣っていることが多いです。
また、木造の場合はコンクリート造と比べて外気の影響を受けやすい特徴があります。
最近のマンションや住宅では断熱性能が改善されていますが、築年数や構造によってかなり寒さが違ってきます。
中部屋との寒さの違い
角部屋と中部屋では、外気に面する壁や窓の数が圧倒的に違います。
中部屋は両隣や上下左右の部屋に囲まれているため、断熱性能が低くても外気の影響を受けにくいです。
そのため、暖房効率も高く、同じ間取りや設備でも角部屋より暖かいと感じる人が多いです。
角部屋が寒いときの効果的な対策方法

角部屋は窓や外壁に面している部分が多いため、冬場は室内が特に冷え込みやすい特徴があります。
そのため、効果的な寒さ対策を行うことが大切です。
ここでは、角部屋の寒さを和らげるためのポイントごとに対策方法をご紹介します。
窓の断熱強化
窓からの冷気侵入は角部屋の寒さの主な原因のひとつです。
断熱効果の高いカーテンや窓用の断熱シートを活用しましょう。
また、窓にプチプチや発泡スチロールボードなどを貼ることで、簡単に断熱性を向上させることができます。
二重窓や内窓の設置も効果的な選択肢です。
- 厚手のカーテンで空気の層を作る
- 窓用断熱シートで冷気をシャットアウト
- すきまテープで窓枠のすきまをふさぐ
- 簡易内窓の設置で外気の流入を減らす
壁の断熱と防寒グッズの活用
外壁に面している壁は冷気が伝わりやすく、部屋全体の温度低下につながります。
壁に貼る断熱シートや発泡パネルを使えば、簡単に冷気を遮断できます。
さらに、壁に家具や本棚を配置するとワンクッションとなり、断熱性がアップします。
壁の断熱対策とあわせて、防寒グッズの併用もおすすめです。
グッズ名 | 効果 | おすすめポイント |
---|---|---|
断熱シート | 壁からの冷気遮断 | 貼るだけで手軽に対策可能 |
毛布タペストリー | 保温性アップ | インテリアとしても使える |
突っ張りパネル | 壁との隙間対策 | 取り外しや模様替えも簡単 |
床からの冷気対策
角部屋の床は冷えやすいため、足元からの寒さ対策も重要です。
カーペットやラグを敷くことで床から伝わる冷気をしっかり防げます。
アルミ製の断熱シートやホットカーペットもおすすめです。
特に畳やフローリングの場合は、複数枚重ねて使うことでさらに効果が上がります。
ドアや隙間の冷気対策
玄関や部屋のドア、隙間から冷たい空気が入り込むことがあります。
市販のすきまテープや、ドア下に置く隙間風防止用クッションを利用しましょう。
ドアの下部にはドラフトストッパーやタオルを挟むだけでも冷気の侵入を抑えられます。
対策を重ねることで、角部屋特有の寒さもだいぶ和らぎます。
サーキュレーターや加湿器の活用
部屋の空気循環が悪いと冷気が下に溜まりやすく、体感温度も下がってしまいます。
サーキュレーターを使って暖房の温風を部屋全体に行き渡らせることで、ムラなく暖めることができます。
また、加湿器を使うことで空気中の水分量が増え、体感温度が約2~3度高く感じられるのも大きなメリットです。
乾燥対策にもなり、健康面でも効果的です。
即効性のある部分暖房の利用
広い角部屋全体を暖めるのが難しい場合は、電気毛布やこたつ、スポットヒーターなど、部分的に暖める家電を取り入れると良いでしょう。
特にテレワークや勉強の際には、ひざ掛けや足温器などを使うと冷えを感じにくくなります。
短時間で暖かさを感じたいときにも効果的な方法です。
角部屋が寒いと感じるときの注意点

角部屋は窓や外壁に接する面が多く、室内の寒さや快適性に影響を及ぼしやすい特徴があります。
特に冬場は外からの冷気や風の影響を受けやすく、他の部屋より寒さを感じやすい環境になることがあります。
こうした特徴を踏まえて、暮らしの中で注意すべきポイントを理解することで、寒さ対策や健康管理に役立てることが大切です。
結露とカビの発生リスク
角部屋は外気との接点が多いため、室温と外気の温度差が大きくなりがちです。
気温が低い時期になると、窓や外壁付近が冷やされやすく、室内の暖かい空気が触れることで結露が発生しやすくなります。
結露が長期間放置されると水分がたまり、カビの原因になることがあります。
カビが繁殖すると、アレルギーやぜんそくなどの健康被害を招く可能性があるため、十分な換気や除湿が重要です。
- こまめに換気を行う
- 断熱性の高いカーテンや窓シートを活用する
- 市販の除湿剤を使う
- 家具を壁から少し離して配置する
このような対策を心がけることで、結露やカビの発生リスクを減らせます。
光熱費の増加と省エネへの配慮
角部屋は壁面からの熱の出入りが大きくなるため、暖房効率の低下が起こりやすく、結果として光熱費も高くなりがちです。
無駄なエネルギー消費を防ぐには、住宅の断熱性を高めたり、省エネ機器を利用したりする工夫が有効です。
対策 | 期待できる効果 |
---|---|
窓に断熱シートを貼る | 窓からの冷気を防ぎ、暖房効率が上がる |
サーキュレーターを併用する | 空気の流れが良くなり、室内の温度ムラが減る |
LED照明や省エネ家電に切り替える | 光熱費全体の節約につながる |
日々のエネルギーの使い方を見直し、省エネへの配慮をすることで光熱費の負担を軽減できます。
暖房効率を下げる要因
角部屋が寒くなりがちな理由には、断熱性能の低さや窓からの冷気、外壁の冷たさなどが挙げられます。
さらに、外気の影響を受けやすい立地や部屋の向きも要因となります。
床や天井からも冷気が伝わることがあり、暖房をしてもなかなか部屋全体が暖まりにくい状態になる場合があります。
戸や窓枠に隙間があると、せっかくの暖かい空気が外に逃げてしまい、暖房効率を大きく損ないます。
断熱シートや気密テープ、ラグやカーテンなどを活用して隙間をふさぎ、暖房の熱を逃しにくい工夫をすると良いでしょう。
角部屋を選ぶ前に確認したい寒さへの事前チェックポイント

角部屋は通風や採光が良い一方で、外に面している壁が多く、冬場には他の部屋と比べて寒さを感じやすいことがあります。
引越しや部屋選びの際には、後悔しないためにも寒さ対策について事前に確認しておくことが大切です。
寒さを感じにくい快適な住まいにするためのポイントを一つずつ見ていきましょう。
断熱材や二重サッシの有無
角部屋が寒くなる大きな要因の一つが断熱性能の低さです。
外壁にしっかり断熱材が入っているか、窓が二重サッシやペアガラスになっているかは建物によって大きく異なります。
これらが不十分だと、暖房を使っても熱が外に逃げてしまいやすく、光熱費も増えがちです。
- 内見時は壁や窓を触ってみて、ひんやりと冷たくないか確認しましょう。
- 不動産会社に「断熱材の仕様」と「窓の種類」を確認しておくと安心です。
- ポータルサイトの物件情報欄に「断熱」「二重サッシ」と記載がある場合は要チェックポイントです。
断熱性の高い素材や窓が使われている部屋ほど、外気の影響を受けにくくなります。
部屋の向き・階層と日当たり
日当たりは室内温度に大きな影響を与えます。
部屋の方角 | 日当たりの特徴 | 寒さへの影響 |
---|---|---|
南向き | 日照時間が長い | 冬でも暖かくなりやすい |
東向き | 午前中は日差し有り | 朝は暖かいが午後から冷えやすい |
北向き | 日差しは入りにくい | 1日中寒く感じやすい |
また、角部屋でも上層階は寒さが厳しい場合があります。
物件選びの際は方角・階層・近隣建物の影にならないかも合わせて確認しましょう。
築年数とリフォーム状況
建物の築年数が古いほど、断熱性能が基準に達していないことが多いです。
もし築20年以上であれば、最近リフォームされているかを確認しましょう。
断熱材の入れ替えや窓の更新が済んでいる物件は、快適に過ごせる傾向があります。
以下のポイントもチェックしましょう。
- 外壁やサッシのリフォームがあるか
- 室内の暖房設備が更新されているか
- 床や壁のリフォーム歴
できれば現地で内見して、実際の温かさや寒さ・結露の有無を体感することが大切です。
管理会社や大家への相談のしやすさ
入居後、寒さ対策でカーテンや断熱シートなどの設置を検討したい場合、管理会社や大家へ相談しやすいかも重要なポイントです。
特に角部屋では、入居後に「思った以上に寒かった」と感じて工夫が必要になるケースも少なくありません。
以下のような点に注目しましょう。
- 断熱対策の相談に柔軟に対応してくれるか
- 寒さ対策グッズ(窓断熱シート等)の使用許可がもらえるか
- 将来的なリフォームや改善を相談しやすいか
入居前に一度問い合わせてみることで、安心して住めるかどうかの目安になります。
角部屋の寒さを感じにくくする賃貸物件の選び方

角部屋は窓が多く、外気に触れやすいため、冬場に寒さを感じやすい特徴があります。
しかし、物件選びのポイントを押さえれば、寒さを感じにくく快適に暮らすことができます。
次に紹介するポイントを参考に、賃貸物件選びをしてみてください。
気密性の高い建物構造の物件選択
気密性が高い建物は隙間風や外気の侵入を防ぎ、室内の温かさを保ちやすくなります。
特に鉄筋コンクリート造や鉄骨造のマンションは、木造アパートと比べて気密性・断熱性に優れています。
物件見学の際には、窓やサッシ部分の造りもチェックしてみてください。
以下のポイントを意識して選ぶとよいでしょう。
- 鉄筋コンクリート造(RC造)や鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)のマンション
- 二重サッシや断熱性の高い窓が使用されている
- 築年数が新しい建物ほど気密・断熱性に配慮されている場合が多い
南向きや日当たりの良い間取り
日当たりがよい部屋は、太陽光を十分に取り込めるため、室内に暖かさをもたらします。
特に南向きの部屋や、窓が大きくて広いバルコニーがある物件は、冬場でも陽射しを感じやすくなります。
角部屋ならではの窓の多さを活かして、日差しがしっかり入るか確認しましょう。
日当たりと方角の違いについて、下記の表で比較してみましょう。
方角 | 日当たり | おすすめ度 |
---|---|---|
南向き | 一年中よく当たる | ◎ |
東向き | 朝よく当たる | ○ |
西向き | 午後から夕方に当たる | △ |
北向き | 日当たりは弱め | × |
物件選びの際は、実際に部屋に入って陽射しの入り方を体感してみることもおすすめです。
暖房設備や床暖房の有無
寒さ対策として暖房設備や床暖房も大切なポイントです。
備え付けのエアコンやガスファンヒーター、オイルヒーターなど、各物件によって設置されている暖房設備は異なります。
特に床暖房は、足元からじんわりと温まるため、寒さを大幅に軽減できます。
また、暖房設備の有無だけでなく、コンセントの位置や家具のレイアウトもしっかりと確認しておきましょう。
契約前に管理会社や大家さんに、どのような暖房設備がついているか質問することも大切です。
寒さに注意した角部屋でも快適に暮らすために

角部屋は窓が多く開放感が得られる反面、外気に触れる壁や窓が増えるため、室内が冷えやすいという特徴があります。
特に冬場は、隣接する部屋がないため熱が逃げやすく、他の部屋よりも寒さを感じやすい傾向にあります。
そのため、角部屋に住む際には寒さ対策が重要となります。
具体的には、断熱性の高いカーテンを取り入れたり、窓や壁の隙間を埋める工夫をすると、室温の低下を防ぐことができます。
また、暖房器具だけに頼るのではなく、ラグやカーペットを敷いて床から冷気が上がるのを防ぐことも効果的です。
このような方法を取り入れることで、角部屋でも快適に暖かく過ごすことができます。
住まいの特徴に合わせた対策を心がけて、居心地の良い生活空間を作りましょう。